PROFILE この記事の登場人物
新宮 聖徳 広報部 デジタルメディア課(大東建託)
2005年に施工管理職として入社。2011年にCSR推進部へ異動し、環境経営PJを担当。経営企画部を経て2018年に新設された広報部で企業広報を担当。2021年からデジタルメディア運営を担当し、現在は「KENTAKU Eyes」とインターナル向けのニュースメディア「e-KENTAKU ニュース」、コーポレートサイトのリニューアル全般を統括する。
福島 真吾 広報部 デジタルメディア課(大東建託)
2003年に情報システム部へ入社し、システム開発・運営を担当。2019年に広報部へ異動し、デジタルマーケティング、広報PRを担当。2024年よりデジタルメディアを活用した広報PRを担当している。「KENTAKU Eyes」と「e-KENTAKU ニュース」の運営に携わる。
石黒 智明 広報部 デジタルメディア課(大東建託)
2009年情報システム部入社。大阪支店を経て2020年広報部に異動。コーポレートサイトの企画・運用やオウンドメディア「KENTAKU PRESS」(現:KENTAKU Eyes)の立ち上げに携わる。好きなドラマは相棒。
オウンドメディアを立ち上げることは、単にコンテンツを発信する機能を持っているだけでなく、読者に寄り添い、必要な情報を届けるための信頼できる窓口を築くことでもあります。多くの企業がオウンドメディアでステークホルダーとの関係性構築に向けて試行錯誤し、企業に対する透明性や親しみやすさの期待が高まる中、大東建託グループのニュースメディアが「KENTAKU Eyes(ケンタク アイ)」と名前を変えてリニューアルされました。
本メディアがどのような背景から生まれ、何を目指しているのか。メディアの制作体制・コンセプト・コンテンツ設計・UI/UX・情報拡散という5つの突破ポイントを軸に、広報部社員が語ります。
誰に、何を、どうやって届けるのか。原点に立ち戻った「KENTAKU Eyes(ケンタク アイ)」
「KENTAKU Eyes」は、これまで大東建託広報部がくり返してきたトライアンドエラーの末に生まれたものとのこと。まずは、立ち上げの背景について聞きました。
そもそも、「KENTAKU Eyes」はどのような経緯で立ち上げられたのでしょうか? メディア開設のきっかけについて教えてください。
「その理由は、目標設定が『いかにしてPV(ページ・ビュー)を稼ぐか』になってしまったからですよね。やはり、メディアを立ち上げたからには一人でも多くの人に見てもらって、PV数を上げなければと……。コーポレートサイトからの導線を整えるなどの試行錯誤をした結果、ある程度は稼げるようになり、それはそれで良かったと思っています。ただ、読者の3分の2程度が社内の人だったので、ある一定のタイミングでPV数も頭打ち状態になりました」
「そうした背景から、本来目指していた“社外向けの発信”に立ち返り、新たに『KENTAKU Eyes』を立ち上げる運びになりました。読者の棲み分けも徹底するために、社内向けには『e-KENTAKU ニュース』というインターナル向けのニュースメディアも開設していて、コーポレートサイトのリニューアルも推進中。当社の情報発信を改めて見直すプロジェクトとして動いています」
ここからは、「KENTAKU Eyes」立ち上げに際して発生した5つの突破ポイントを紹介。最初に、制作体制について聞きました。
【突破ポイント01:制作体制】持続可能な仕組みをつくる
リニューアルの最初の課題は、記事の制作・運用体制についてだったと伺っています。具体的にどのような点に課題を感じていたのでしょうか?
「『KENTAKU PRESS』を運用していたとき、PV数をさらに伸ばすために動画の制作などにも取り組みました。しかし、内製にはかなりのコストがかかるので、コンテンツをつくり続けることに苦しさを感じるようになったんです。今思えばスタート時に想定できていたことだと思いますが、当時は何かしら形にしなければ、と必死で……。そこで『KENTAKU Eyes』では、アウトソーシングで効率的かつ安定的にコンテンツを制作することにしました」
「私たちに足りない知識やノウハウは素直に頼ったほうがいいのだと、これまでの経験を経て感じましたね。気になるWebサイトやベンチマーク先などを複数見てまわり、最終的にメディアのブランディングからマーケティング設計、Webサイト制作、コンテンツの企画・制作までを一気通貫で協力してくれるパートナー会社に依頼しました」
【突破ポイント02:コンセプト】あくまでも“読者寄り添い型”を目指す
紆余曲折を経てローンチした「KENTAKU Eyes」。どのようなことをコンセプトに掲げているのでしょうか?
「一番大事にしているのは“読者寄り添い型”であることですね。これまで運営してきたメディアは、当社が発信したいことを発信することが多かったんですが、やはりそれはあるべき姿ではないように感じていました。『KENTAKU Eyes』では、あくまでも社外の読者視点で、暮らしや生活の中で読者の方々が興味を持っていること、知っておいたほうがよいと思われることなどを発信していきたいと思っています」
「大東建託が主語になる必要はないですからね。世の中的な関心ごとを切り口に、きちんと読者の方々の関心を得ていきたいです」
メディア名やロゴにも、そうした想いが込められているのでしょうか?
「『KENTAKU Eyes』の『Eyes(目)』を通じて、読者の関心ごとをウォッチしている様子が伝えられればと思っています。単なるニュースメディアではなく、寄り添いの姿勢や人間の温かみが感じられるよう、体のパーツをメディア名に入れることにしました。『KENTAKU』部分は、当社が創業以来大事にしてきた、お客さまに土地を託していただく姿勢を出しています」
「ロゴの電球は、このメディアが読者の方々に“ひらめき”をもたらすものであってほしい、という想いが込められています。私たちとしても、暮らしの未来をひらくための、新しいアイデアをご提供したいですね」
「もともと当社には『KENTAKU PRESS(ケンタクプレス)』というニュースメディアがありました。2022年8月から運用していて、当初は社内・社外、両方に向けての情報発信を予定していたのですが、次第に社内向けの広報強化に偏り始めてしまいました」