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親孝行=プレゼントはNG? 親の“喜ぶツボ”を押さえるための心得とアイデア集

2026.04.17
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親孝行=プレゼントはNG? 親の“喜ぶツボ”を押さえるための心得とアイデア集

PROFILE

大澤 尚宏

大澤 尚宏 代表取締役(オヤノコトステーション/オヤノコトネット)

大学卒業後、大手情報出版会社を経て広告会社を設立し、1995年にバリアフリーライフを応援する生活情報誌『WE’LL』(ウィル)を創刊。2008年から、高齢化の急速な進展による社会課題解決事業として、「そろそろ親のこと®…」をキーワードに、高齢の親とその子ども世代(「オヤノコト」®世代)を対象にした「オヤノコト.エキスポ」(後援:経産省、厚労省ほか)を立ち上げる。2009年に株式会社オヤノコトネット、2023年に株式会社オヤノコトステーションを設立。自社メディア「オヤノコト.マガジン」「オヤノコト.net」や、「オヤノコト」世代の交流サロン「オヤノコト.ステーション」の運営、オヤノコト.エキスポや丸の内「オヤノコト」塾などのイベントの企画・運営など、介護離職問題解決のためのコンサルティングや研修をはじめ、企業のマーケティング支援を中心に多角的に活動している。著書は『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)。

「孝行のしたい時分に親はなし」

親の苦労が分かり、親孝行をしたいと思ったときには既に親はいないということわざですが、実際にそうした体験をする人は想像以上に多いもの。何かがあってから「ちゃんと話を聞いておけば……」「もっと思い出をつくればよかった」と後悔することのないよう、親が元気なうちに親孝行を始めてみませんか?

今回は、親孝行の心得や具体的な方法について、高齢の親とその子ども世代を長年サポートしてきた、株式会社オヤノコトステーション/株式会社オヤノコトネット代表取締役の大澤尚宏さんに聞きました。

親の“喜ぶツボ”はどこにある? 本当に喜んでもらうための親孝行の心得

親の“喜ぶツボ”はどこにある? 本当に喜んでもらうための親孝行の心得 株式会社オヤノコトステーション/株式会社オヤノコトネット 代表取締役 大澤尚宏(おおさわ・たかひろ)

親孝行にはさまざまな方法がありますが、親のタイプ・親子の関係性によって喜ばれることは異なります。自分の親がどんなことで喜ぶかを想像できていなければ、親孝行のはずが、自己満足やありがた迷惑になってしまう可能性も……。そうならないための考え方を、大澤さんに聞きました。

大澤「親の“喜ぶツボ”を押さえるには、好みや趣味などを知っておくことが欠かせません。そのためには、普段からこまめにコミュニケーションを取ることが大切です。『高齢者はこういうものが好き』という型に当てはめず、親の様子をよく観察しましょう」

また、子どもが「~してあげる」という意識を強く持ちすぎると、かえって抵抗感を持たれることもあります。

大澤「親にとって、子どもはいつまでも子ども。老いてくると立場が逆転しやすくなりますが、何歳であっても『弱った存在』として扱われるとプライドが傷つきますし、子どもには『してもらう』よりも『してあげたい』んです。親孝行をしたい人は、そうした気持ちを汲んでうまく親を立てられるといいですね」

本質は“時間を共有し、想いを伝えること”。親の心に届く「親孝行」のアイデア集

本質は“時間を共有し、想いを伝えること”。親の心に届く「親孝行」のアイデア集

「喜ばれる親孝行とは、親のニーズに合っていて、押しつけがましくないもの」。そう理解できても、親孝行の具体的な方法に迷ってしまう人は多いのではないでしょうか。

そこで、子どもが気負わずできて、親にも喜んでもらいやすい親孝行の具体例も教えてもらいました。自分の親を頭に思い浮かべながら、どんな行動なら喜んでもらえそうかを考えてみてください。

① 電話をかける

これから親孝行をしたいと考えている人は、こまめに連絡を取るところから始めましょう。特に用事がなくても、子どもからの電話を喜ぶ親は多いものです。

大澤「内容は、近況報告やちょっとした相談などがいいですね。例えば『旬の野菜を買ったんだけど、どう料理したらおいしいかな?』など、他愛もないことでかまいません」

電話をかける

② 顔を見せに行く

電話以上に喜ばれるのが、直接会って顔を見せること。お互いの様子が分かり、親も子どもも安心できます。

大澤「仕事や家事などで日々忙しくしていると、親に会いに行くことをつい後回しにしがちです。実家が遠方なら、なおさらだと思います。そんな人は、親が生きているうちにあと何回会えるのかを計算してみてください。『平均寿命-親の年齢×1年で会う回数』で、おおよその数を予測できます。残された機会がわずかだと知れば、後回しにしている場合ではないと気づけるのではないでしょうか。親にとって、子どもが顔を見せに来てくれるよりうれしいことはありません。できるだけ時間をつくり、会いに行ってほしいですね」

顔を見せに行く

③ 実家で一緒にテレビを観る

帰省した際は、特別なことをする必要はありません。何げない時間を共に過ごすこと自体が、立派な親孝行になります。

大澤「子どもが独立すると、親子で会える機会が減り、テレビを観て一緒にくつろぐような “当たり前の時間”が当たり前でなくなります。しかし、親にとっては、そういう時間こそほっとできて幸せを感じられるもの。張り切って特別なことをしようとするよりも、一緒にのんびりする方が喜んでもらえます」

③ 実家で一緒にテレビを観る

④ 料理を教わる

親が元気なうちにぜひやってほしいのが、実家で出されるような料理を教わること。おしゃべりをしながら一緒に台所に立った時間は、いつかかけがえのない思い出になるはずです。

大澤「子どもが『あれがおいしかったから、自分でも作れるようになりたい』『実家の味を引き継ぎたい』と思ってくれることは、親にとっては非常にうれしいんですよね。『教えて!』と頼られると張り切る親も多いはずです」

料理を教わる

⑤ 親の若い頃の話を聞いてみる

親と会えたときは、昔話にじっくりと耳を傾けてみましょう。近況だけでなく親が若いときの話も聞いてみると、意外な一面が知れて話が盛り上がります。

大澤「まだ若く、元気と希望に満ちていた時代の話をすることで、生き生きしてくる親は多いですね。子どもにとっても、若き日の親の様子を知れるのは新鮮で楽しいのではないでしょうか」

⑤ 親の若い頃の話を聞いてみる

⑥ 同じ趣味を持つ

園芸やスポーツなど、共通の趣味を持っていると話が盛り上がりやすくなります。比較的近くに住んでいるなら、趣味の活動を一緒に楽しむのもおすすめです。

大澤「人間は、何歳になっても好奇心を持ち続ける生きものです。『もう高齢だからできないだろう』と決めつけず、親が興味を持ちそうなことにはぜひ誘ってみてください」

⑥ 同じ趣味を持つ

⑦ プレゼントを贈る

誕生日や母の日、父の日には、好みに合わせたプレゼントを贈りましょう。その際は、何かひと言メッセージを添えると喜ばれます。

大澤「お中元やお歳暮など、季節ごとの贈り物をするのもいいですね。ただし、敬老の日のプレゼントは、『年寄り扱い』と思われてあまり喜ばれないこともあります」

⑦ プレゼントを贈る

⑧ 育ててくれたことへの感謝を伝える

何げないことのようでいて大切なのが、これまでの感謝を伝えること。もし「気恥ずかしくてできない」とためらっているうちに親になにかあったら、悔やんでも悔やみきれません。

大澤「感謝の言葉を口にするのに苦手意識があるなら、自分の子どもの頃の話を聞いてみるといいですね。親の苦労話の後なら、自然な流れで『そんなに大変ななか、育ててくれてありがとう。感謝してるよ』と伝えやすいと思います」

⑧ 育ててくれたことへの感謝を伝える

⑨ 普段から「いざというとき」について話し合う

どんなに元気そうに見える親でも、突然体調が悪化したり、事故に遭ったりしないとは限りません。元気なうちから「いざというとき」について話し合い、備えることが大切です。

大澤「エンディングノートを書いてもらえるといいのですが、書いてほしいと言いづらい人も多いと思います。その場合は、『今までどういう人生を歩んできたの?』と問いかけ、話が盛り上がった流れで『これからはどうする?』と切り出すとスムーズです」

普段から「いざというとき」について話し合う
高齢の親をサポートしたい。暮らしを整えるために、できること

親が高齢な場合、さまざまな形で安心安全な暮らしを支えるのも親孝行です。例えば、見守りカメラを導入し、異変をいち早く察知できるようにするなどの支え方があります。なかでも大澤さんが積極的に勧めるのが、4~5万円で購入できる「車のアクセル・ブレーキ踏み違い防止装置」です。

親の安全を守れるだけでなく、周囲の人や物への損害も防げるので、使って損はありません。親が車を運転するなら、万が一の事態を想定して早めに導入しておきましょう。

親孝行をしようとするとつい肩に力が入りがちですが、高価なものや旅行などのプレゼントよりも、何げない時間を一緒に過ごせることを喜ぶ親は少なくありません。親にとっては、子どもが元気でいて、顔を見せてくれたり、気にかけてくれたりすることが何よりうれしいもの。親と会える時間を「限りある貴重な時間」と捉え、大切にすることで、感謝や愛情を伝えていきましょう。

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