PROFILE この記事の登場人物

青木 俊憲 管理工事部 資材販売課 (大東建託パートナーズ)
2011年8月 浜松北営業所の管理課として中途入社後、現在は 管理工事部 資材販売課で「業者様向け資材販売」・「営業所向け資材販売」・「営業所資材の在庫管理」など資材を中心とした企画業務を担当する。
新生活を始めるときや新しい家電を買ったときに、意外と迷うのが「アース線の接続」です。「なんとなく大事そうだけど、つながなくても問題ない」と思って後回しにしていませんか?
実はアース線の接続は、毎日の生活の安全に直結する重要な作業なんです。暮らしや住まいのトラブル解決法を紹介する「住まいのトリセツ」シリーズ5回目では、アース線に関する疑問や、具体的な接続方法までわかりやすく解説します。
なぜアース線の接続が必要なのか?
アース線とは、電化製品と地面(アース端子)をつなぐための接地用の電線で、いわば電気の逃げ道を作るためのものです。通常、家電製品には電気が流れて動作していますが、製品の故障や老朽化などが原因で、電気が本来の回路を外れて漏れ出す「漏電」が発生することがあります。他にも、アース線には家電から発生する電磁ノイズを大地に逃がす役割もあります。アースを取らないと、パソコンや精密機器が誤動作したり、音響機器にノイズが乗ったりすることがあります。

もしアース線が接続されていない状態で製品に触れると、漏電による感電事故を引き起こす可能性があります。また、落雷時に発生する過大な電圧が電化製品に流れ込み、家電の故障や火災の原因にもなってしまうのです。つまり、アース線は「電気の非常口」。普段は何の役にも立たないけれど、漏電という「火事」が起きたときに、電気を安全に大地へ逃がす「避難経路」なんです。
漏電発生時の「避難経路」の仕組み
普段は電流がゼロですが、漏電時のみ「避難経路」として機能します。
- 家電アース線
- コンセント
- 家の壁面の中の配線
- 地中に埋め込めまれた金属棒より大地(アース)へ放電
アース線が必要な家電と場所
特に、水回りで使用する洗濯機や食洗機、水濡れのリスクがある電子レンジ、背面の結露で漏電の恐れがある冷蔵庫、トイレ温水洗浄便座、エアコンなどは、アース接続が強く推奨されています。製品によっては取扱説明書に「必ずアース線を接続してください」と明記されている場合も多く、安全な暮らしのために欠かせない作業です。
アース線の接続時に気をつけたいポイント
アース線は、漏電や落雷などによる感電リスクを下げるために重要な配線です。正しく接続する方法を理解し、適切に作業しましょう。
01. アース端子の有無や場所を確認する
まず、家電製品にアース線が付属しているか、設置場所にアース端子があるかを把握しておきましょう。アース端子が見当たらない、接続方法がわからない、アース線が短くて届かない場合などは無理に自己判断せず、管理会社や専門業者に相談することが大切です。

次にアース端子の設置場所をチェックします。お部屋のコンセント周りを見ると、通常の差込口とは別に「アース端子」と書かれた小さなカバーや端子が設けられている場合があります。キッチンや洗面所、洗濯機置き場など、水を使う場所のコンセント周辺に設置されていることが多いです。
02. 銅線を露出させる
使用するアース線の先端を確認し、銅線が露出していない場合は、先端の被膜を1cmほど剥がして銅線を出します。カッターやニッパーを使うと便利ですが、銅線を傷つけないよう注意しましょう。また、むき方が不十分だと接触不良の原因になり、剥きすぎると安全性が低下するため、説明書に指定された長さを守ることが大切です。
03. アース線の接続方法(タイプ別)
アース線の接続方法には、大きく分けてカバー付きの「ネジ締め式」と差し込み・つまみ型の「ワンタッチ式」の2種類があります。
ネジ締め式
コンセントの下部にある蓋を開けると、中にネジが見えるタイプです。ネジの締めが甘いと接触不良の原因になりますので、確実に固定しましょう。なお、銅線をネジに巻きつける方法もあります。

① コンセント下部の蓋を開け、中のネジをプラスドライバーで少し緩める
② 緩んだ金属板の間にアース線の銅線部分を差し込み、ネジを締め直す
③ 軽く引っ張って抜けないことを確認し、蓋を閉じて完了
ワンタッチ式
最近の物件に多いタイプで、工具不要で簡単に接続できるのが特徴です。ワンタッチ式の場合、アース部のレバーを指やマイナスドライバーで押し下げてから線を差し込み、レバーを離して固定します。

① アース端子の蓋またはレバーを上に開ける
② 挿入口に銅線部分を奥まで差し込み、蓋を閉じて固定する
③ 最後に軽く引っ張り、抜けないことを確認すれば完了
【NG】アース線を付けるときにやってはいけないこと
アース線を接続する際は感電事故を防ぐため、必ず電源を切った状態で作業することが基本です。また、アース線をガス管や水道管に接続すると、思わぬ爆発や感電を引き起こす可能性があるので、アース端子以外への接続は絶対に接続しないように注意しましょう。
アース線の接続は、一度やってしまえばそれほど難しい作業ではありません。引っ越し直後や家電の買い替え時には、つい後回しにしがちですが、入居後の早い段階で確認・接続しておくと安心です。万が一、コンセントにアース端子がない場合は管理会社へ問い合わせをしましょう。




















