PROFILE この記事の登場人物

内田 誠 上尾支店 コンサルタントセールス課 係長(大東建託)
2014年入社。高校卒業後、家電量販店で約30年勤務した後、大東建託に転職。前職では有名アーティストとイベントを実施するなど、異色の経歴を持つ。大東建託ではコンサルタントセールスとしてキャリアを重ね、近年特に実績を伸ばしており、昨年には社長賞を受賞するなどの活躍を見せている。地道にお客さまと会話し、信頼関係を築いていくのが自身の信条。

伊藤 裕枝 所沢支店 コンサルタントセールス課 課長(大東建託)
2011年入社。つくば支店で営業として入社後、本社の能力開発部で11年間勤務し、その後に現場復帰。前職はエステなど美容業界に勤めていた。能力開発部にいた頃、「お客さまのためになる業務をシンプルに行う」という考えを上司から学び、それが仕事の効率化にもつながると感じて、このスタイルを浸透させたいと支店の営業職に戻った。

金子 耕也 立川支店 コンサルタントセールス課 副課長(大東建託)
2023年入社。入社4年目で、現在は副課長を務める。立川支店の配属で、最初の1年2〜3カ月は無実績だったが、その後に実績を上げて25歳で副課長に昇格。無実績の厳しい時期も「行動量だけは自分が1番」だと言い聞かせ、いつかは報われると努力し続けた。現在も上司や先輩からさまざまなことを学びながら、さらなる成長を目指している。

木所 萌愛 横浜青葉支店 コンサルタントセールス課 主任(大東建託)
2024年入社。学生時代には野球場でのビールの売り子やテレコール営業を経験。その後、資格の勉強を行う中で不動産業界に興味を持ち、大東建託に入社した。AIも積極的に活用しており、自身が先輩から業務を教わるように、先輩からのAIに関する質問には若手から応えるなど、お互いに分からないところを教え合える関係づくりを意識している。
近年、国を挙げた働き方改革の推進や価値観の多様化により、日本の労働環境は大きく変わりつつあります。かつて激務のイメージが強かった建設・不動産業界においても、業務効率化やワークライフバランスを重視する動きが急速に広がっています。
土地所有者を訪問し賃貸事業のコンサルティング営業を行う、大東建託の「コンサルタントセールス」も、まさにその例外ではありません。タフな働き方を求められた時代もありましたが、ここ10〜20年でその実態は大きく変化しています。
今回は、厳しかった当時を知る入社10年超のベテラン社員と、若手社員の座談会を実施。昔と今で働き方がどう変わったのか、ざっくばらんに話してもらいました。
「入社から2日間、誰からも指示をもらえなかった」 手取り足取りとは無縁だった当時からの変化
上尾支店 内田誠 (うちだ・まこと)——10〜20年前、上司や先輩との関係はどのようなものだったのでしょう? 特に当時と今で変わった点はありますか。
内田「女性だけでなく、男性も同様でした。自分から聞きに行かなければ上司に教えてもらえませんでしたし、手取り足取りという教育ではなかったです。営業スキルについても、自分でやってみて自分で考える。あとはこっそり他の人の事例を聞きながら、営業アプローチのパターンを増やしていきました。今は状況が異なり、私も後輩に困っていることがないか聞きますし、1時間ほど教えることも日常的です。若手のお二人は、実際にどうですか?」
金子「今は指示をもらえないということはないですし、むしろ先輩や上司とは話しやすいと感じます。課長や支店長から『金子さんに教えてあげて』と他の先輩に言ってくれますし、こちらから質問しにいくことも日常的ですね。もちろん、先輩の仕事を邪魔しないよう、質問するタイミングは選びますが」
木所「私がいる支店は、分からないことがあって困っていると先輩から助けてくれますし、先輩とあだ名で呼び合ったり、恋バナをしたりすることもあります。むしろ『風通しが良すぎるのでは?』と思うほど、上司や先輩と仲が良いですね」
伊藤「働きやすさは制度だけでなく、人との関わりで決まると感じています。以前と比べ、その点で恵まれた環境になったと実感しています。ただ、当時の経験でプラスになったのは、自分から仕事を探す習慣が身についたことです。そしてもう一つ、確かに先輩に教えてもらうことは少なかったものの、当時から『人としての姿勢』は常にご指導をいただきました。例えば笑顔一つとっても、ヘラヘラとニコニコでは相手に与える印象が異なります。その違いを理解し、ヘラヘラではなくニコニコした笑顔でいるようにとよく言われました。こういった教えは、いまでも本当に感謝していますし、心がけていることです」
横浜青葉支店 木所萌愛(きどころ・もあ)年間休日6日の時代も……。いまや「しっかり休むことで成果を上げる」新しい働き方へ
所沢支店 伊藤裕枝(いとう・ひろえ)——休日の取り方や残業の量など、ワークライフバランスについても昔と今では変化していますか?
内田「そうですね。昔は土日のどちらかは出社するのが普通でしたし、休みがない週も珍しくありませんでした。当時は疑問もなく、『それが当たり前』だと思っていたのです。しかし今は、会社として休日の確保が絶対になっており、残業についても、決められた時間に会社PCの電源が自動で切れる設定になっています。人を大切にする会社として『人的資本』を重視する中で、休日や残業の考え方も大きく変わりました」
木所「今の支店長からは、常に『家族とプライベートを優先するように』と言われます。そうしないと『むしろ仕事で成果が上がらなくなる』という考え方で。そのため、休日にアポイントが入れば出勤することもありますが、振替休日をしっかり取得するなどして、仕事とプライベートを両立させています」
立川支店 金子耕也(かねこ・こうや)
金子「過度な残業を防止する仕組みも構築されていますから、今は『決められた業務時間の中で、いかに効率よく仕事をするか』を考えなければと思いますね。私はもっと働きたいくらいなのですが(笑)。各々が自分の価値観や目標に合わせて、業務時間をどう使うのか、自分でプロデュースする必要を感じます」
伊藤「15年前に私が入社したとき、1年間で休んだのはお正月とお盆だけでした。合計6日ほどです。そのときを思うと、今は良い環境になってきたと思います。ただ、当時休めないことでつらい思いもしましたが、その中で救いもありました。それは、いろいろな方がサポートしてくれたことです。頑張れば頑張るほどたくさんの方が支えてくれましたし、それがあったから続けられました。今は課長という立場ですので、メンバーが安心して頑張ることができる環境を整え、そうした前向きに努力する人をしっかりサポートしていきたいと思います」
内田「その働き方が良いということではありませんが、がむしゃらに頑張った思い出は人生の財産にもなっています。例えば私は前職で家電量販店に勤めており、有名アーティストを招いての店頭イベントなども企画していました。そのときは1カ月間休みなし、寝る間もなく……という状況だったのです。ただ、当時の記憶は今も大切ですし、これからの若い人には、適切な環境・労働時間の中で、一生懸命頑張る経験を増やしてもらいたいですね」

——フレックスなどの制度も皆さん活用しているのですか?
木所「はい。私は毎日のようにフレックスを活用していて、夕方16時に退社することもあります。出社時間も、自分の予定に合わせて日ごとに変えていますね。当社では、『DICES(ダイセス)』という支店の評価制度を導入していますが、その評価項目に『フレックスの活用』が含まれています。支店メンバーがフレックスを活用すると評価が上がるので、みんな積極的に使っています」
金子「有給休暇についても、支店長や課長から『積極的に取るように』と言われるので、申請しやすくなっています。むしろ有給を取得していない月があると、上司から申請するよう促されますね」
大東建託では、2018年8月より、営業成績や収益という結果だけではなく、「生産性」や「人材育成」「働きやすい職場環境づくり」など、プロセスや就労環境といった支店の健全経営に欠かせない要素にも着目した支店評価「支店健全経営ランキング(DICES)」の運用を開始。優良支店の従業員とそのご家族さまが一緒に使える褒章制度も導入しています。
【関連記事】名古屋支店長が実践する「DICES」への取り組み書類棚と格闘する日々から、テクノロジーやDXで効率的な働き方に

——限られた時間で成果を上げられるよう、この10〜20年で「働き方の効率化」も進んだのでしょうか?
内田「そうですね。昔は各支店で行っていた事務作業を本社に集約するなど、会社全体で負荷を減らすための仕組みづくりが進んでいきました。また、お客さまをご案内する『ROOFLAG賃貸住宅未来展示場』なども作られ、私たちコンサルタントセールスが各自で資料を用意してお話しするよりも、こうした施設にお連れすれば一挙に説明できるようになりました。これらも効率化につながっているのではないでしょうか」
——効率化という点では、DXやAIの活用もプラスになっているのでしょうか。
内田「大きいと思います。土地所有者を調べるにも、昔は専用の棚から書類を探していましたが、今はパソコンですぐに検索できます。戸籍謄本などの申請もデジタルでスムーズになりました。我々の業務は複雑な計算が多数ありますが、AIを使えば、若い社員でもそれらを簡単に行えます」
伊藤「検索の効率化という意味では、社内の帳票や規定を確認する際に、チャットボットの『AI社長(AI-Kちゃん)』に問い合わせることで、一つ一つ中身を確認して探す手間が省け、時間短縮につながっています」
金子「お客さまに送るメールの文面においても、AIにチェックしてもらっています。表現として問題ないか、適切な敬語になっているか、忙しくなるとついおろそかになることがあるので、AIの確認を挟んでいますね」
木所「私もAIは“相棒”のように使っていますね。小さな疑問はAIに聞くこともありますし、資料作成にも活用しています。ただし、AIの作った資料はお客さまに見せるというより、あくまで自分の補足資料として手元に置いています。AIも間違いはありますので、必ず自分でチェックすることを心がけていますね」
内田「AIやデジタルは便利ですが、それだけでは十分ではありません。例えば『AIがこう言っています』とそのまま伝えても、お客さまは納得されないでしょう。最後は人の心であり、AIが出したものを私たちがどう咀嚼するかにかかっています」
「結果に現れない努力」も注目されるよう、評価の仕方も進化

——働き方を考える上では、社員が「きちんと評価されている」と感じられることも重要だと思います。皆さんは大東建託の人事評価制度について、どう考えていますか。
内田「私たちのような営業職の場合、どれだけの実績を上げれば評価に反映されるのか、明確に規定されています。透明性が高く、給料の増減が分かりやすいのは、働く上でモチベーションになるでしょう」
金子「最近は売上実績だけでなく、お客さまへのアプローチ量を示す“行動件数”など、契約を獲得するまでのプロセスも評価対象に含まれるようになりました。仮に契約まで至らなくても、地道に頑張っている社員はいます。その努力が報われるようになったのはプラスではないでしょうか」
伊藤「プロセスを見てもらえるようになったのは、良い変化だと思います。結果が出なくて先が見えなくなり、意欲もなくなる……という悪循環ではなく、結果が出なくても頑張り続ければ評価してもらえる、その継続によって力がつきチャンスが巡ってくる……という好循環になりますから」
この環境で感じる、コンサルタントセールスの“やりがい”とは

——ここまでお話しした働き方の変化をふまえて、最後に「大東建託のコンサルタントセールスとしてのやりがい」を教えてください。
木所「年齢や性別に関係なく、自分がやった分だけ収入や役職を上げられるところです。個人事業主に近いのではないでしょうか。でもそれでいて、守ってくれる会社がある。だからこそ、思い切ったチャレンジができるのも魅力です」
伊藤「例え数字を上げられない時期があったとしても、努力し続けていることで必ず誰かが応援してくれることです。『一生懸命に取り組んだ結果なら、たとえ思うような結果にならなくても、その努力を笑う人はこの会社にいない』と信じています。だから自分も頑張り続けられましたし、それが一番のやりがいになっています」
内田「実績を積んだときのご褒美がたくさんあるのもやりがいですよね。成績が良い支店なら、会社主催の夕食会が行われたり、個人成績が良い社員には、社長賞などの表彰や家族での海外旅行もプレゼントされます。
ただ、今の私にとってのやりがいは、お金や売上といった数字だけでなく、人生の幸福度を高めることです。仕事を頑張って家族に還元する、支店の社員と一丸で目標を目指す。数字には表れない幸福度を追求していくことが、今のモチベーションですね」
金子「この仕事はつらい場面も少なくありませんが、一方で、うれしかったこともたくさんあります。私が印象的だったのは、最初は面会すら難しかったお客さまとようやくお話しでき、契約に至ったときのことです。その際、お客さまが『金子さんが担当で良かった』とおっしゃってくださったんです。私たちは、お客さまの人生における本当に大きな買い物に関わっています。その重要な決断を、当時26歳の若者に任せていただき、感謝のお言葉までいただけたことは財産です。それが仕事の原動力になっていますし、同じ体験を今後も増やしていきたいと思います」

























「今と比べて大きく違ったのは、自分から聞きに行かないと誰にも教えてもらえなかったことです。実際に、私が入社してから2日間、誰からも指示をもらえませんでした。3日目になり、自分から『皆さんが持っている(初訪)地図を、私ももらえませんか』と上司に聞きに行ったら、ようやく指示をもらえたほど。私が所属した支店は、当時女性がおらず、私も31歳の独身でしたから、『すぐに結婚して辞めるのでは』と思われていたこともあるのかもしれません」