PROFILE この記事の登場人物

志村 八千代 キャリアデザイン部教育研修課 兼通所介護事業部事務サポート課(ケアパートナー)
2007年4月ケアパートナー株式会社入社。現場職、チーフ、管理職を経て複数拠点にて従事。現在は、本社キャリアデザイン部教育研修課にて教育体制の構築などを推進している。
年齢を重ね、日常生活を送るためにサポートが必要だと感じたら、介護サービスを利用することができます。そのひとつが「デイサービス」です。
デイサービスに興味があるものの、そもそもどのようなものなのか分からない方も少なくないでしょう。
この記事では、デイサービスの基礎知識について解説します。サービス内容や利用条件、料金の目安などを分かりやすく解説し、大東建託グループが提供するデイサービスについて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
デイサービスとは? 利用条件と手順を解説

デイサービス(通所介護)は、利用者が自宅で自立した日常生活を送ることができるようにサポートするサービスです。生活機能の維持や向上、社会的孤立感の解消、介護する家族の身体的・精神的負担の軽減を目的としています。つまり、デイサービスは住み慣れた自宅での生活を続けながら、介護の専門スタッフによるサポートを受けて心身の健康を保ち、家族の介護負担も軽くしてくれる心強いサービスです。
デイサービスと混同しやすいサービスとして、デイケア(通所リハビリテーション)があります。デイケアは、利用者の身体機能の回復や維持を支援するサービスであり、医療的なサポートが目的です。デイサービスは日常生活の支援、デイケアは医療的な支援と考えましょう。デイサービスには、通常のデイサービスの他に認知症の方向けに専門的なケアを行う「認知症対応型デイサービス」、リハビリ専門職による機能訓練が受けられる「リハビリ特化型デイサービス」、日中デイサービスを利用した後に宿泊もできる「お泊まりデイサービス」などがあります。もし、デイサービスが必要になったら、利用者の状態や希望に合わせてサービスを選ぶことが大切です。
デイサービスの利用条件
デイサービスを利用できるのは、要介護認定で要支援1・2または要介護1・2・3・4・5と判定された方です。そのため、デイサービスの利用を希望する場合は、まず要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定は、市町村に設置されている介護認定審査会で判定されます。申請のサポートをしてくれる事業所もあるため、わからない場合は相談するのがオススメです。なお、介護保険の制度上、「通所介護」は要介護1〜5の方のみが利用できるとされています。しかし、要支援1・2の方は「介護予防通所介護」や各市町村の総合事業として位置付けられた通所型サービスを利用することが可能です。
つまり、要介護の方には通所介護として、要支援の方には介護予防・総合事業としてサービスを提供しているため、デイサービスは要支援でも利用できると考えて問題ありません。
デイサービスの利用手順
- 介護認定の申請・判定
- 担当ケアマネジャーへ相談
- 事業所見学・体験利用
- ケアプラン作成・契約及び担当者会議
- 利用開始・利用頻度や内容の調整
まずは、居住している市区町村の窓口に要介護認定の申請をします。担当のケアマネジャーへ日常生活上困っていること等を相談後、そのニーズに合った施設の見学や体験利用を行い、契約・担当者会議を経て利用開始となります。利用開始後に頻度や内容を変更できるため、利用者本人や家族の負担が少なくなるように調整しましょう。
デイサービスではどんなサービスが提供される?

デイサービスでは、利用者ができる限り自立した生活を送れるように、生活支援や機能訓練などを実施します。また、利用者同士が交流できて楽しく通えるようなプログラムも提供されています。ここでは、デイサービスで提供されるサービス内容を確認しましょう。
- 健康チェック
- 食事
- 入浴
- 排泄
- 口腔ケア
- 生活機能訓練
- レクリエーション・イベント
- 送迎
1.健康チェック
デイサービスの事業所に到着したら、まずは健康チェックを行います。体温や血圧、脈拍を測定し、睡眠時間や体調を口頭で確認します。心身の状態によって当日の内容を変更し、安全に過ごせるようにしてくれるため、安心して利用できるでしょう。
2.食事
デイサービスでは、利用者の噛む力や飲み込む力に合った内容で食事やおやつが提供されます。自社厨房で作った食事や配食サービスの食事など、内容は事業所によってさまざまです。季節感のある食事が提供されることも多く、食べる楽しみを感じられるでしょう。
3.入浴
一人ひとりの身体機能や健康状態に合わせて安全に入浴できるのも、デイサービスの特徴です。自分で入浴できる方向けの大浴場や、介助を必要とする方向けの機械浴などを提供しています。安全な入浴をサポートしてもらえるため、生活の質の向上を目指せます。
4.排泄
デイサービスでは、排泄に介助が必要な方や、排泄機能に障害がある方向けの支援を実施しています。トイレ誘導や介助、排泄のサポート、おむつ交換、トイレトレーニングなど、利用者様ごとに適切な支援を行うため、デリケートな問題も安心してスタッフに任せられます。
5.口腔ケア
高齢者の健康を守るために、デイサービスでは口腔ケアも提供されています。食後の歯磨きや義歯清掃などのケアのほか、口腔機能を高めるための訓練など、一人ひとりの状況に合った方法でケアを実施するのが特徴です。
6.生活機能訓練
利用者が無理なく自立した日常生活を送れるように、デイサービスでは生活機能訓練が行われます。体操や歩行訓練、ストレッチ、マッサージなどが実施されることが多いです。マシンを取り入れ、一人ひとりが健康状態に合わせて体を動かせるようにしている事業所もあります。また、身体機能だけでなく、認知機能を維持するためにパズルやクイズなどを取り入れている事業所もあります。
7.レクリエーション・イベント
デイサービスでは、楽しみながら身体機能や認知機能を向上させるために、レクリエーションが行われるのが一般的です。カードゲームやボードゲーム、手工芸、お絵描きなど、機能向上だけでなくストレスや孤独感の解消も兼ねたレクリエーションが実施されます。また、節分やお花見など、季節ごとにイベントが開催される事業所もあるため、他の利用者とともに四季を楽しめます。
8.送迎
デイサービスを利用する場合、自宅まで送迎してもらえます。車椅子で乗り降りできる車もあるため、歩行に不安がある方も安心して利用できます。送迎時に自宅の様子を確認したり、利用者の家族と話したりすることで、サービス内容の見直しなど、家族の声を聞いて改善を図ってくれる事業所を選ぶと安心です。
デイサービスの一般的な1日の流れ

デイサービスで提供されるサービス内容は事業所によって少しずつ異なりますが、一般的な1日の流れは共通しています。ここでは、大東建託のグループ企業であるケアパートナーのデイサービスの1日の流れを紹介します。
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 9:00 | お出迎え専用車両で自宅までお迎え。リフト付き車両も用意 |
| 10:00 | 健康チェック看護師による体温・血圧・脈拍などの測定 |
| 10:30 | 入浴希望により利用可能。さまざまな身体状態の方に対応 |
| 11:00 | トレーニング日常動作を行うための訓練や、マシントレーニングを実施 |
| 12:00 | 昼食栄養バランスに配慮したメニューを提供 |
| 13:30 | レクリエーション遊び感覚で楽しめるレクリエーションで、自立をサポート |
| 15:00 | ティータイム他の利用者様との雑談や1日の振り返り |
| 16:30 | お送り自宅までお送り。家族には連絡帳や口頭で当日の様子を伝達 |
上記のような流れで、本人の体力や好みに合わせて無理なく参加できるよう配慮されています。適切な過ごし方やスケジュールについては相談しながら決めていけるため、初めて利用する場合も安心です。
デイサービスを利用するメリット・デメリット

デイサービスにはさまざまなメリットがありますが、デメリットを感じる方もいます。ここでは、利用者や家族にとってのメリットとデメリットを紹介します。
デイサービスを利用するメリット
デイサービスの利用によって得られるメリットは、以下のとおりです。
- 身体機能の維持向上やストレス解消につながる
- 孤独感を解消して明るく過ごせる
- 食事や入浴などのケアを受けられる
- 家族が背負う介護の負担を軽減できる
デイサービスでは自立した生活を送るための機能訓練を行うため、利用者本人の「できること」の維持・向上を期待できます。トレーニングやレクリエーションは、ストレス解消につなげることも可能です。他の利用者との交流により、社会とつながっている実感を持って孤独感を解消できるのもメリットでしょう。
また、身体機能の低下によって食事や入浴が自宅では難しくなっている場合、デイサービスでサポートを受けられます。特に入浴は高齢者が1人で無理をすると転倒事故につながるリスクがあり、介護の負担も大きいため、専門スタッフの支援を受けられるのは大きなメリットです。介護している家族は、デイサービス利用中に休息を取ることができ、心身の負担解消につなげられます。
デイサービスを利用するデメリット
- 費用負担が発生する
- ストレスになる場合がある
デイサービスを利用する場合、原則1割の費用負担が発生します。全額自己負担ではないものの、費用がかかるのは理解しておきましょう。サービス利用料には送迎費用も含まれていますが、食費やおむつ代をはじめとする日用品費は別途負担となる場合があるため、費用を抑えたい場合は持ち込み可能な日用品類を持ち込むのがオススメです。
また、本人がデイサービスの利用を望んでいない場合はストレスになる場合があります。その方の性格によっては、デイサービスで他人と関わるのが負担になることもあるでしょう。施設の雰囲気が合わないことで、精神的な負担になることもあります。ケアマネジャーや主治医に相談したり、見学や体験を利用して施設の雰囲気を事前確認したりすることで対策しましょう。
デイサービスの利用料金の目安
デイサービスの利用料金は、事業所の規模や所要時間によって異なります。基本的にデイサービスの費用は1割負担であり、所得によっては2割や3割負担の場合もあるため、大体の目安を確認しておくと良いでしょう。
以下は、厚生労働省の「介護事業所・生活関連情報検索」にて、1回あたりの介護サービス概算料金を試算した結果です。
| 要介護度 | 1割負担(年金収入280万円未満) | 2割負担(年金収入280万円以上340万円未満) | 3割負担(年金収入340万円以上) |
|---|---|---|---|
| 要介護1 | 723円 | 1,446円 | 2,169円 |
| 要介護2 | 837円 | 1,674円 | 2,511円 |
| 要介護3 | 961円 | 1,922円 | 2,883円 |
| 要介護4 | 1,056円 | 2,112円 | 3,168円 |
| 要介護5 | 1,167円 | 2,334円 | 3,501円 |
実際にデイサービスを利用する場合は、基本となる利用料金に食事代やおやつ代などが別途加わるため、合計でいくらかかるのかを事前に確認する必要があります。見学や問い合わせの際に、具体的な料金シミュレーションを出してもらいましょう。
大東建託グループが提供する3つのデイサービス
デイサービスのサービス内容や雰囲気は事業所によってさまざまなので、利用を決める前に見学や体験を通じて合うと思える場所を選ぶことが大切です。大東建託グループ「ケアパートナー」は、選べる3種のデイサービスを提供しています。いずれも在宅で生活しながら半日から1日のサービスを利用でき、安心した生活をサポートします。
ケアパートナー(1日型)
ケアパートナーは、スタッフや他の利用者との交流を楽しみながら、1日施設で過ごすデイサービスです。入浴や食事に加え、トレーニングやレクリエーションを通じて孤独感を解消しながら日常生活機能の維持・向上を目指します。
利用者の特性に合わせたサービスを提供するため、一人暮らしの孤独を解消したい、運動を継続したいなど、さまざまなニーズに対応可能です。

Qアップスタジオ(半日型)
半日型は、午前と午後の2部制でそれぞれ約3時間利用でき、主に機能訓練や社会的交流を中心に提供するサービス「Qアップスタジオ」。1日施設で過ごすと疲れてしまう方や、機能訓練の運動等に集中して取り組みたい方にオススメです。

アスウェル(認知症対応型デイサービス)
アスウェルは、認知症の方のサポートに特化したデイサービスです。専門知識を持つ介護スタッフが、認知症の方が自宅で快適に過ごせるよう個別にサポートします。家族が認知症と診断され、通えるデイサービスがあるか心配している方も、お気軽にご相談ください。

【まとめ】デイサービスを利用して、安心した生活を送るためのサポートを受けよう!
要介護認定を受けることで、今後の生活に不安を覚える高齢者の方は少なくありません。また、介護を担う家族も、自身の生活と介護の両立に疲れを感じるケースが多いです。専門知識のある介護スタッフが所属し、食事や入浴、機能訓練などの支援が受けられるデイサービスは、要介護認定を受けた本人や家族の気持ちに寄り添います。適切な支援を受けるためにも、気軽に相談してみてください。
















