PROFILE この記事の登場人物

マーケティング本部 (クラシアン)
「くらし安心 クラシアン♪」のCMで広く知られる株式会社クラシアンは、水まわりのトラブル対応を中心に、住宅設備の修理・交換やリフォームなど、住まいに関するサービスを全国で展開している企業です。マーケティング本部では、テレビ・ラジオ・Webなど多様なメディアを活用し、お客様に役立つ情報発信に取り組んでいます。広告効果の分析やキャンペーン企画を担い、サービスの認知向上とブランド価値向上を推進しています。
暮らしの中で突然やってくる水回りのトラブル。パニックになってネット検索し、思わず「一番上に表示された格安の業者」に頼もうとしたことはありませんか? 実は、その判断でさらなるトラブルにつながる可能性があります。近年、ネット広告の「数百円〜」という記載を信じて依頼した結果、現場で数十万円の追加請求を迫られるといった被害が増えているのです。
そこで今回は、水回りのプロフェッショナル・株式会社クラシアン マーケティング本部の佐分利恵子(さぶり・けいこ)さん、三宅孝典(みやけ・たかのり)さんに、悪質業者にひっかからず、本当に信頼できる業者を見抜く方法について教えていただきました。
最安値数百円が請求時には50万円超え!? 業界で増えている悪質なトイレ業者

周囲の人たちやニュース、SNSなどで、「数百円~と広告に載っていたトイレの修理なのに、最終的に50万円などの高額な費用を何も説明がないまま請求された」というトラブルを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
そうしたトラブルの中には、依頼主に対して脅すような口調や威圧的な態度で迫り、断れない状況に追い込んで無理やり契約を結ばせる悪質な業者もいます。
トイレの修理、水漏れ・排管等の詰まりの修理、鍵の修理・交換、害虫・害獣等の駆除など、事業者から高額な作業料の請求を受けたという消費者トラブルが増加しています(参照:独立行政法人国民生活センター)。
・【事例1】トイレ修理で高額請求された!
・【事例2】水回り修理「950円~」のはずが…数十万円の高額請求に!
手口① 勝手に不要な作業や大規模工事を追加し、料金を釣り上げる
三宅「実際には取り替える必要がないにもかかわらず、『排水管を全部取り替えないといけない』などと嘘をつく悪質な業者もいるようです。もちろん、状況によってはそうした工事が必要な場合もあります。しかし、悪質な業者は事前に作業内容や料金について説明をせず、作業前にお客さまのご承諾を取らないまま、不必要な工事を行って高額な料金を請求してきます」
手口② 技術不足で状況を悪化させ、そのまま逃げてしまうケースも
また、悪質業者の被害は高額請求だけではありません。実際のトラブル事例の中には、ある業者にトイレ詰まりの修理を依頼したところ、業者が作業中に水道管を折って床を水浸しにしてしまい、費用は受け取らずに修理を投げ出して逃げてしまったというケースも。
このように、「技術不足から修理できず、状況を悪くして逃げる」というパターンの悪質業者もいるようです。
突然のトイレの水漏れ。パニックに付け込む「ネット広告の罠」
そんな悪質業者がいると分かっていても、水回りのトラブルにいざ見舞われるとパニックになり、冷静な判断ができなくなってしまいますよね。そんなときに多くの人がやりがちなのが、ネットで「トイレ 修理」と検索し、一番上に表示されたスポンサー広告をクリックしてしまうこと。しかし実は、検索エンジンの広告枠には、悪質業者のサイトが混ざっていることもあるので要注意です。
ネットの罠①「300円〜」などの激安価格は最低料金!広告を見てもすぐに連絡しない

ネットの広告で見かける、「300円〜」「980円〜」といった、常識では考えられないような激安価格を掲げているサイト。思わず「安くて助かる!」と魅力的に見えてしまいますが、表示価格はあくまで最低料金。「これでは直りません」と言って、次々と高額な追加作業を提案される可能性もあります。けっして激安価格をうのみにしないようにしましょう。
三宅「トイレの修理には、必要な道具や部品などの費用に加えて、人件費やその他の経費がかかります。そうした背景を考えると、極端に安い金額で済むことは考えにくいです。そのため、あまりにも安い金額を提示している広告には注意が必要ですね」
佐分利「ネットの広告を見ても、まずは慌てて連絡しないことが大切です。特に水漏れの場合は、業者を探す前に『水道の元栓(止水栓)を締めること』を最優先してください。水さえ止まればパニックも収まり、冷静な判断ができるようになります」
また、近年では水回りのトラブルの解決策やおすすめの修理業者をAIに相談する人も増えています。しかし、AIはインターネット上の情報をもとに回答を生成するため、多くの悪質業者のサイトが「300円~」と嘘の激安価格を掲載していると、AIはそれを「市場の相場」として回答してしまう可能性があります。修理業者を探すときは、生成AIの回答を100%信じるのは避け、自分自身の目で判断するようにしましょう。
ネットの罠② 有名業者を検索すると他社の広告やサイトが表示されることも

広告に惑わされないようにするには、クラシアンのような知名度のある修理業者を調べるのもひとつの方法です。しかし、ネットで有名な業者の名前を検索するときも油断は禁物。検索結果の上部には他の企業の広告が表示されることも多く、一見すると検索しようとした業者の公式ページに見えても、実は別の業者だったというケースもあるため注意が必要です。
例えばクラシアンと検索した場合、“スポンサー広告以外で”一番上に表示されるのが公式のサイトです。
三宅「実際に、『クラシアン』などのキーワード検索を行った際に、検索結果の上部に広告を表示させるクラシアン以外の業者も存在します。中には、あたかもクラシアンの公式サイトであるかのように見せかけてクリックを誘う悪質なケースもありますね」
悪質な業者の特徴とクラシアンを騙る手口とは?
気をつけなければいけないのは、ネット広告の罠だけではありません。業者が自宅に来た後のやり取りにも、さまざまな注意すべきポイントが潜んでいます。
名刺を渡さない、工事の説明をしない……。悪質業者の特徴

業者が家に来た後にもっとも警戒しなければいけないのが、「いくらかかるか」の提示や合意がないまま、勝手に作業を開始する業者です。工事内容や手順について質問しても明確に答えなかったり、専門用語でうやむやにしたりする場合も要注意です。
三宅「一般のお客さまは専門知識がないので、どうしても業者の説明をうのみにしてしまいます。しかし、悪質な業者に引っかからないためには、きちんと立ち会いをして、業者の説明が納得できるかどうか、そして不審な点がないかを自分で判断することが大切です」
佐分利「悪質業者は身元を明かしたがらない傾向にあるので、訪問時に名刺を渡さなかったり、社員証の提示を拒んだりする業者にも注意が必要ですね」
三宅「あとは、ウェブサイトに会社概要や法人としての所在地が明記されていない会社も要注意です。記載が虚偽である可能性もありますが、もし怪しいと感じたらウェブサイトの会社概要などで実態や実績がある会社か確認してみてください。
また、トイレ業者のサイトなどには、よく「水道局指定店」という記載がありますよね。指定店は一定の資格者がいれば登録ができる仕組みのため、資格があり技術が一定水準あるという目安にはなりますが、その会社が適切な価格設定を行っているかどうかは別の話なので、その場の対応を冷静に見極める必要があります」
【シーン別】怪しいと感じたときに使える4つのフレーズ
悪質な業者は言葉巧みに嘘をついて、強引に作業を進めようとします。少しでも「怪しい」と感じた場合は、業者が作業を開始する前に、以下のフレーズを伝えましょう。
| 場面 | フレーズ |
|---|---|
| 訪問時 | 「まず名刺と社員証を見せていただけますか?」 |
| 作業に入る前 | 「作業に入る前に、書面で詳細な見積もりをいただけますか?」 |
| 作業に入る前 | 「家族にも相談したいので、一度相見積もりを取らせてください」 |
| 作業に入る前 | 「なぜこの作業が必要なのですか? 理由をわかりやすく説明してください」 |
三宅「一人で判断するのが不安な方は、家族や近所の方に同席してもらうか、電話で相談しながら進めるのが安心です」
有名業者の下請けを名乗るケースも? 強引な業者には要注意

悪質業者の中には、知名度の高い会社の下請けを名乗る「なりすまし」も存在します。例えば、まったく関係のない業者が「クラシアンの下請けです」「クラシアンから指示を受けて来ました」と名乗るケースも。
佐分利「クラシアンは原則として正社員による自社施工のため、下請け業者が単独でお客さまの自宅を訪問することはありません。大掛かりな工事などで外部の業者を利用する場合でも、必ずクラシアンのスタッフがまずお伺いします。クラシアンのスタッフは、最初のご挨拶の際の社員証提示を徹底しています。作業に入る前は必ず、クラシアンの社名・ロゴが入った見積書を提示し、作業内容と費用について詳しく説明します。お客さまが内容に納得し、承認のサインをいただくまでは、けっして作業を開始しません」
三宅「インターネットで『クラシアン』と検索すると他社の広告が表示されることがあるとお話ししましたが、実際に、クラシアンと思い込んで別の業者に依頼してしまって被害に遭うケースも多くあります。訪問してきた業者が、ご自身が依頼しようとした業者で間違いがないか、名刺などでしっかり確認することが重要です」
水道局や管理会社を装う「点検商法」にも注意! 心当たりのない業者は家に入れない
クラシアンのなりすまし以外にも、「水道局や管理会社を装うなりすまし」も横行しています。頼んでもいないのに突然訪問し、「無料で点検します」と言って家に上がろうとすることも少なくありません。これらは「点検商法」と呼ばれ、点検後に「今すぐ修理しないと大変なことになる」と不安を煽って契約を迫ります。
三宅「水道局やマンションの管理会社を名乗る業者が無料点検にやってきたら、水道局のホームページをチェックしたり、マンションの管理人に電話して確認したりするのがもっとも確実です。もし心当たりのない業者が訪ねてきても、安易に家の中へ招き入れないようにしましょう」
トラブルで慌てないために。万が一の対処法と本当に信頼できる業者のポイント
悪質な手口から身を守るためには、事前の警戒だけではなく、トラブルにあったときの対処法を知っておくことも大切です。
悪質業者にひっかかったら、 まずは警察や消費生活センターへ連絡を
不当に高い料金を請求されたり、威圧的な態度で契約を迫られたりした場合は、速やかに消費生活センターや警察に連絡してください。また、契約内容によってはクーリング・オフが適用できる場合があります。業者からクーリング・オフの説明を受けていればその手続きに従い、説明がない場合や業者と連絡が取れなくなった場合は、すぐに消費生活センターへ相談しましょう。
三宅「たとえ自分のトラブルは収まったとしても、放置してしまうと世の中にはその悪質業者は社会にはびこり続けます。次の被害を未然に防ぐためにも、泣き寝入りせずに相談窓口へ連絡してください」

信頼できる業者は常識的な価格で事前説明が丁寧。プロが教える見分けるポイント
これまで悪質業者についてご紹介してきましたが、反対に信頼できる業者はどのように見分ければいいのでしょうか。佐分利さんによると、信頼できる業者の特徴は以下のとおりです。
| No | 特徴 |
|---|---|
| 1 | 最初の挨拶の際に社員証や名刺を提示する。 |
| 2 | 極端に安い金額ではなく、人件費や部材費を考慮した常識的な価格が設定されている。 |
| 3 | 作業に入る前に必ず見積書を提示し、作業内容と費用について詳しく説明する。依頼者が内容に納得し、承認のサインをするまでは、けっして作業を開始しない。 |
| 4 | クーリング・オフ制度についても正しく説明を行う。 |
| 5 | 万が一、作業中に当初の見積もり範囲で収まらない可能性が出てきた場合も、その旨をきちんと説明する。 |
佐分利「いざトラブルが起こってから業者を慌てて探すと、パニックになって冷静な判断がしづらくなります。そのため、トラブルに遭う前に信頼できる業者をリストアップしておくことが重要です。例えば、全国規模で展開している大手や、長年の実績がある会社は安心です。特に大手は研修制度が整っており、スタッフの教育もしっかりしている傾向があります」
三宅「ポストによく入っている業者のマグネットを『いざというときの連絡先』として冷蔵庫などに貼っておくのも有効です。しかし、中には悪質な業者のマグネットが混ざっている可能性もあります。その会社が本当に信頼できるかどうか、公式サイトの有無や所在地などを確認しておきましょう」
正しい知識を身につけて、いざというときに備えよう
水回りのトラブルは突然やってくるため、誰でもパニックになってしまうもの。だからこそ、トラブルが起きる前の事前準備が何よりも大切です。悪質業者の手口や特徴を知り、信頼できる大手業者などをあらかじめリストアップしておくことで、冷静に正しい判断ができるようになります。万が一、不当な高額請求などのトラブルに巻き込まれたら、すぐに警察や生活センターなどへ相談してください。正しく備えて、大切な暮らしを守りましょう。
いまトイレの不具合で困っている方は、まず水が止まらない・詰まったときの応急処置と注意点をご確認ください。
※本記事の内容は、掲載時点の情報です。記載されている会社名、サービス名、役職・肩書などは、現在と異なる場合があります。

















「法外な金額ではなくても、本来なら不要な作業を行い、その分の費用を上乗せして請求する業者もいます。詰まりが解消しない場合には、便器の取り外しや高圧洗浄など別の作業が必要になることもあり、当社でも状況に応じて適切な方法を選択しています。ただ、悪質な業者の場合は、必要性や費用について十分な説明をしないまま作業を追加したり、本来不要な工程を行ったりして、料金を吊り上げていくことがあるのです」