
PROFILE この記事の登場人物

仲宗根 昌則 総務部 総務課 兼 防災管理課 課長|防災士(大東建託)
10年間プログラマーとして勤めた後、大東建託の沖縄支店に入社。本社異動後は総務部総務課に所属し、通達・通知や一般申請、事務基準細則などの文書管理やペーパーレス・業務効率化を目的とした電子契約の導入、防災ビジョンの策定などに携わる。2023年に防災士の資格を取得し、BCP訓練や防災イベントなどの企画・運営・活動PRなどグループ会社全体の防災力強化に努めている。
大東建託グループは、「地域の“もしも”に寄り添う」という防災理念のもと、さまざまな防災への取り組みを推進しています。「自宅の防災」シリーズでは、災害時にお家でできる実践的な防災知識や方法を全11回に分けてご紹介。
今回は、初歩的な知識として、災害時の「在宅避難の基本」について。
在宅避難は生活の維持に必要な“ライフラインと備蓄”が不可欠
「在宅避難」とは、地震や台風といった災害が発生した際に、避難所へ行かずに「自宅」で生活を続ける避難方法のこと。自宅の安全が確保されていることを前提に、避難所にスペースがない場合に有効な手段とされていますが、在宅避難をする場合は事前に十分な備えが必要となります。
在宅避難の判断基準
- 自宅の安全性:災害の種類に応じて自宅の安全性をハザードマップなどで確認できるか
- 避難生活を維持できる十分な備蓄:ライフラインの停止を前提とした際に、生活を維持できるだけの備蓄があるか
在宅避難のメリットとは?
在宅避難を行う最大のメリットは、普段の暮らしと変わらずに住み慣れた自宅で避難生活ができることに加え、プライバシーが確保されている点や感染症にかかるリスクを軽減、集団行動(騒音や臭い、周囲の会話や物音・消灯時間の違いによる睡眠障害、価値観の異なる対人関係など)によるストレスからの解放などが挙げられます。
さらに、避難所では原則としてペットを同伴しての避難が難しい場合が多いことから、ペットと一緒に過ごすことができるのも在宅避難の利点といえるでしょう。避難所まで移動せず自宅に留まることで、自宅の被害状況の確認や復旧作業に速やかに取り組むことで、災害時にも生活の質を維持しやすいのが特徴です。
備え01 ライフラインの確保
その一方で、在宅避難は自治体や支援団体による支援物資の受け取りが困難になったり、最新の災害情報にアクセスしづらくなるといったデメリットも存在します。また、電気やガス、水道などのライフラインが長期間停止した場合には生活が困難になる可能性もあります。

備え02 無理なくできる備蓄「ローリングストック法」
そのため、在宅避難を選択するには、日頃からの備えが不可欠です。
まず飲料水は家族全員分を確保するために4人家族の場合、一人当たり2L(500mlでも可)・6本入りの箱を5箱(7日分)※。衛生状況にもよりますが、2Lよりも500mlのペットボトルの方が衛生面では好ましいです。食料は缶詰やレトルト食品など、長期保存が可能で調理が簡単な非常食を84食(7日分)を備蓄するのが理想です。その際には、「ローリングストック法」(日常で消費しつつ、使った分を補充する方法)で普段食べなれた食材・好きな食材を無理なく管理するのがオススメです。
※飲料水の容量別比較
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 2L | ・コスパが良い ・省スペースで保管可能 ・空き容器の使い道がある(給水タンクの代わりなど) | ・重い(持ち運びに苦労) ・直接飲用は向かない(コップの利用推奨だが、コップも清潔である必要あり) |
| 500ml | ・持ち出しが容易(同じ2L分でも小分けにできたり、防災リュックの空きスペースに保管など柔軟な収納可能) ・コップが不要 ・早く飲みきれるため衛生的 | ・2Lより高い ・すぐなくなる |
そのほか、スマートフォンを充電するモバイルバッテリーや断水に備えた非常用トイレ、停電時に重宝する懐中電灯、情報収集のための携帯ラジオ、常備薬といった生活用品なども常に備蓄しておくことが重要です。
備蓄しておきたい食料や生活用品例

- 消毒液、マスク
- ボディシート
- 口腔ケア用ウェットティッシュ
- 非常食
- 水
- カセットボンベ
- 携帯トイレ
- ランタン
- クーラーボックス
- ポリ袋
- ラップ
- 新聞紙
- 携帯ラジオ
- モバイルバッテリー
在宅避難は有効な手段ですが、平時からハザードマップの確認と十分な備蓄を行い、“いざ”というときのために冷静な判断ができるように準備しておきましょう。次回からは、各シチュエーション別で必要な対策を紹介していきます。

















