
PROFILE この記事の登場人物

竹内 覚 デジタル営業推進部 コンサルティングサービス課/公認 不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、2級FP技能士(大東建託)
2023年に入社。大手信託銀行など金融業界に20年以上従事したのち、相続・資産承継コンサルティング会社勤務、建設不動産会社勤務を経て、現在は、デジタル営業推進部 コンサルティングサービス課にて資産運用コンシェルジュとして、資産活用・不動産投資・資産承継にまつわる相談業務に従事している。
将来の資産形成や老後の生活資金への不安から、「不動産投資」を検討する方が増えています。しかし、「自分にもできるのか」「リスクはどの程度あるのか」といった疑問の声も少なくありません。
本記事では、初めて不動産投資に挑戦してみたいという方へ向けて、基本的な仕組みやメリット、リスクについて解説します。さらに、大東建託グループの具体的な取り組み事例も紹介しますので、不動産投資を始める際の参考にしてみてください。
不動産投資とは? 概要を解説

不動産投資とは、マンションやアパート、戸建てなどの不動産を購入し、それを第三者に賃貸することで家賃収入を得たり、将来的に売却して利益を得たりする資産運用の手法です。不動産投資で収益を得る方法は、大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。
インカムゲイン(家賃収入)
購入した不動産を賃貸することで得られる、毎月の家賃収入のことです。家賃は景気変動の影響を受けにくく、入居者がいる限り安定した収入が見込めます。不動産投資の基本となる収益源であり、長期的な資産形成に適しています。
キャピタルゲイン(売却益)
不動産を購入時よりも高い価格で売却することで得られる利益です。不動産市場の動向や立地、再開発などの要因によって物件価値が上昇したタイミングで売却すれば、大きな利益を得られる可能性があります。ただし、市場の見極めや適切なタイミングの判断が求められるため、初心者には難易度が高いとされています。
多くの不動産投資家は、インカムゲインを中心に据えつつ、将来的なキャピタルゲインも視野に入れた運用を行っています。
不動産投資とほかの投資との違いは?
不動産投資は、株式投資やFX、投資信託といったほかの金融商品とは異なる特徴を持っています。
株式投資・FXとの違い
株式投資やFXは、日々の価格変動が大きく、短期間で大きな利益を狙える反面、損失リスクも高い投資手法です。一方、不動産投資は家賃という安定した収入源があるため、価格変動の影響を受けにくく、長期的な資産形成に向いています。
投資信託との違い
投資信託は、専門家が複数の資産に分散投資を行い、その運用成果を投資家に還元する仕組みです。少額から始められる点は魅力ですが、運用は専門家に任せるため、自身でコントロールできる範囲が限られます。不動産投資では、物件選びから管理方法まで自分で決定でき、運用の自由度が高いのが特徴です。これらの金融商品と比べて、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資といわれており、長期的に安定した収益を目指せます。その反面、流動性が低く、急な現金化には不向きであることを認識しておきましょう。
不動産投資の主な種類

不動産投資にはさまざまな種類があり、自分の投資目的や資金状況に合わせて、適切な投資タイプを選ぶことが重要です。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
区分マンション投資
マンションの1室を購入して賃貸する投資手法。初期費用を抑えやすく、流動性が高いため、初心者でも始めやすい投資タイプです。物件の選択肢が豊富で、都心部の駅近物件など、需要の高いエリアを選べば安定した入居率が期待できます。
| メリット | ・少額から始められる ・共用部分の管理は管理組合が担当するため、管理の手間が少ない ・売却しやすく、流動性が高い |
|---|---|
| デメリット | ・空室時には家賃収入がゼロになる可能性あり ・管理費・修繕積立金が毎月かかる ・一棟投資に比べて収益性が低い傾向 |
一棟アパート・マンション投資
建物全体を購入して複数の部屋を賃貸する投資手法。複数戸から賃料収入を得られるため、空室リスクを分散できます。土地も所有するため、資産価値が高く、将来的な土地活用の選択肢も広がります。
| メリット | ・一室が空いても他の部屋から収入を得られるので、空室リスクを分散できる ・家賃収入の総額が大きく、収益性が高い ・土地を所有できるため、資産価値が保たれやすい |
|---|---|
| デメリット | ・初期投資が大きく、数千万円〜数億円規模になるケースも ・建物全体のメンテナンスや入居者対応が必要で、管理負担が大きい ・融資審査が厳しい |
戸建て投資
一戸建て住宅を購入して賃貸する投資手法。ファミリー層をターゲットとするため、長期契約が期待できます。賃貸用の戸建て物件は供給が少ないため、競合が少ないのも特徴です。
| メリット | ・賃貸戸建て市場は供給不足なので、競合が少ない ・土地の資産価値がある ・ファミリー層は住み替え頻度が低く、長期契約が期待できる |
|---|---|
| デメリット | ・ファミリー層に絞られるため、需要が限定的 ・建物全体のメンテナンスが必要で、修繕費が高い ・空室時の収入ゼロリスク |
その他の投資タイプ
不動産投資には、上記以外にもさまざまな選択肢があります。
その代表格が「不動産投資信託(REIT)」です。少額から始められる不動産投資の一種で、投資家から集めた資金をプロが不動産に投資し、その収益を分配する仕組みになっています。現物不動産を所有するわけではないため、管理の手間がかからず、流動性が高いのが特徴です。
最近では、1つの不動産を複数人でシェアして投資する「不動産小口化商品」も登場しています。一口数万円から投資でき、高額な物件にも少額で参加できるため、初心者や資金が限られている方にも人気です。その他には、住居ではなく「駐車場」「コインランドリー」「トランクルーム」を運営する方法も。建物を建てる必要がないため、初期費用を抑えられ、土地の形状や立地に応じた柔軟な活用が可能です。
不動産投資のメリット

不動産投資には、他の投資にはない多くのメリットがあります。ここでは、代表的な6つのメリットを解説します。
メリット01:長期的に安定した収入が得られる
不動産投資の最大のメリットは、毎月安定した家賃収入を得られることです。株式やFXのように日々価格が変動することがないため、将来の収入を予測しやすく、長期的な資産形成に適しています。家賃(賃貸住宅)は生活に不可欠で契約期間中(通常2年)は変更しにくいため、立地が良好であれば景気変動に対する高い抵抗力(粘着性・安定性)があります。
メリット02:レバレッジ効果で少額から大きな投資が可能
不動産投資では、金融機関からの融資を活用することで、自己資金の何倍もの物件を運用できる「レバレッジ効果」が得られます。例えば、自己資金500万円で2,500万円の物件を購入すれば、5倍のレバレッジをかけたことになります。家賃収入でローンを返済しながら資産を築けるため、効率的な資産形成が可能です。
メリット03:老後の年金対策になる
公的年金だけでは老後の生活資金が不足するといわれる中、不動産投資は「私的年金」として注目されています。ローンを完済した後は、家賃収入がそのまま手元に残るため、年金の補填として活用できるのです。将来受け取る年金額と実際の生活費には開きがあるといわれています。不動産投資による安定収入があれば、老後の生活に余裕を持たせることができるでしょう。
メリット04:節税効果が期待できる
賃貸物件は建物が減価償却資産であるため、所得税や住民税を軽減する効果があります。減価償却費は、初期投資分が毎年分割して税務上の経費になりますが、毎年キャッシュとして出ていくものではありません。そのため、手元に残るキャッシュフローより申告所得が少なくなり、結果的に所得税や住民税が軽減できる仕組みになっています。
メリット05:生命保険・相続税対策として活用できる
不動産投資ローンを組む際、多くの金融機関が「団体信用生命保険(団信)」への加入を求めます。団信に加入していれば、契約者が死亡または高度障害状態になった場合、ローン残高がゼロになります。遺された家族は無借金の不動産を相続でき、家賃収入を得続けるか、売却してまとまった現金を得ることが可能です。これにより、生命保険の代わりとしての役割を果たします。
また、現金や預貯金は相続時に額面そのものが課税対象となりますが、不動産の相続税評価額は時価よりも低く算出されるため、相続税の負担を軽減できる可能性も。特に、賃貸用不動産は「貸家建付地」「貸家」として評価額がさらに圧縮されるため、相続税対策として有効です※1。
※1:令和8年度税制改正において、相続開始前5年以内に取得した賃貸用不動産(マンション等)の評価方法が原則「時価(取得価額の約80%程度)」に引き上げられる見通しです。これにより、相続直前の不動産購入による節税効果が大幅に制限されます。
メリット06:インフレ対策になる
インフレが進行すると、現金の価値は相対的に下がりますが、不動産は「実物資産」として価値を維持しやすい特徴があります。物価上昇に連動して不動産価格や家賃も上昇する傾向にあるため、インフレ時の資産保全に有効です。近年、日本は長期デフレから脱却し、緩やかなインフレ局面に入りつつあります。現金だけでなく、不動産などの実物資産を保有することで、資産の目減りを防ぐことができます。
知っておきたい不動産投資のリスク

不動産投資にはメリットがある一方で、リスクも存在します。事前にリスクを理解し、適切な対策を講じることが成功への鍵となります。考えられる主なリスクについて見ていきましょう。
空室リスク
入居者が見つからず、入居者が付かない間家賃収入が得られないリスクです。空室期間中もローン返済や管理費、固定資産税などの支払いは続くため、収支が赤字化する可能性があります。
家賃滞納リスク
入居者がいても、家賃を滞納されるとキャッシュフローが悪化します。滞納が続くと、法的手続きが必要になる場合もあります。
金利上昇リスク
不動産投資ローンを変動金利で組んでいる場合、金利が上昇すると返済額が増え、キャッシュフローが悪化するリスクがあります。
老朽化・修繕費リスク
建物は築年数が経過するにつれて劣化し、修繕費用が発生します。特に、外壁塗装や屋根の補修、設備の交換などには多額の費用がかかることがあります。
災害リスク
地震や水害などの自然災害により、建物が損壊するリスクがあります。被害が大きい場合、修繕費用がかさむだけでなく、家賃収入が得られなくなる可能性もあります。
不動産投資に向いている人とは?

不動産投資は、誰にでも向いているとは言えません。ここでは、不動産投資に向いている人の特徴を紹介します。
安定した収入がある会社員・公務員
金融機関の融資審査では、収入の安定性が重視されます。会社員や公務員は安定した収入があるため、融資審査に有利です。また、本業を持ちながら副収入を得られるため、リスクを分散しながら資産形成ができます。
長期的な視点で資産形成したい人
不動産投資は短期売買ではなく、長期保有によって安定した収益を得る投資手法です。老後資金や子どもの教育資金など、将来を見据えた資産形成を目指す人に向いています。
勤勉で情報収集を怠らない人
不動産市場は常に変化しており、立地や物件の需要も変動します。市場動向や物件情報を定期的にリサーチし、リスク管理と冷静な判断ができる人に向いていると言えるでしょう。
世帯年収500万円以上で貯蓄がある人
不動産投資には初期費用やランニングコストがかかるものです。金融機関の融資基準では、世帯年収500万円以上が一つの目安とされています。また、予期せぬ出費に備えて一定の貯蓄があることも重要です。ただし、融資の審査は年収以外の要素も影響します。特に、一定の自己資金の用意や貯蓄があることは重要なポイントです。
不動産投資の始め方

不動産投資を成功させるためには、計画的なステップを踏むことが重要。ここでは、不動産投資を始める際の6つのステップをについて解説します。
ステップ① 目的を明確にする
まずは、不動産投資を始める目的を明確にしましょう。老後資金の準備、節税、副収入の確保など、目的によって選ぶべき物件や投資戦略が変わります。
ステップ② 情報収集と基礎知識の習得
書籍やセミナー、不動産会社のオウンドメディアを活用して、基礎知識を身につけましょう。また、不動産ポータルサイトで物件情報をリサーチし、市場の相場感をつかむことも大切です。
ステップ③ 資金計画を立てる
不動産投資には、頭金・諸経費などの初期費用や、管理費・税金といったランニングコストがかかります。収支シミュレーションを行い、無理のない資金計画を立てましょう。
ステップ④ 信頼できるパートナー(不動産会社)を選ぶ
不動産投資を成功させるには、信頼できる不動産会社を選ぶことが何よりも重要です。実績や専門性、アフターサポート体制を確認し、長期的にサポートしてくれるパートナーを根気強く見つけましょう。
ステップ⑤ 物件選びと購入手続き
立地・築年数・利回りを確認し、収益性の高い物件を選びましょう。物件が決まったら、重要事項説明を受けて売買契約とローン契約を結びます。
ステップ⑥ 賃貸管理会社への委託と運用開始
物件の引き渡し後は、賃貸管理会社に入居者募集や管理業務を委託しましょう。定期的に収支を確認し、必要に応じてメンテナンスを行うことで、安定した運用が可能になります。
大東建託の不動産投資取り組み事例紹介

大東建託グループでは、不動産投資を強力にバックアップするサービスプラットフォーム「ASSET TRANSFORMATION(略称:アセトラ)」を展開。初心者から経験者まで、幅広いニーズに対応したサービスを提供しており、安心して不動産投資を始められる環境を整えています。
投資物件の販売
大東建託グループでは、緻密な市場調査により、立地や築年数、利回りなどを考慮した物件を取りそろえています。また、購入後のサポート体制も充実しており、賃貸管理や入居者対応を一貫して任せることが可能ですので、初めて不動産投資を始める方でも安心です。長年の実績とノウハウを生かし、オーナー様の資産形成をサポートしています。
【まとめ】不動産投資は計画的に始めることが成功の鍵
不動産投資は、長期的に安定した収入を得られる魅力的な資産運用手法です。しかし、空室リスクや老朽化、金利上昇といったリスクも存在するため、事前の情報収集と計画が欠かせません。先述したように、不動産投資は長期保有が原則。不動産会社と長い付き合いになるので、信頼できるパートナーをじっくりと吟味することから始めてみましょう。



















