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物件申込から契約の負荷を約70%カット!? 賃貸不動産業界のDXを一歩進める「キマルーム」とは

2026.02.20
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物件申込から契約の負荷を約70%カット!? 賃貸不動産業界のDXを一歩進める「キマルーム」とは

PROFILE

藤井 志郎

藤井 志郎 代表取締役社長(キマルーム)

株式会社リクルートを経て、日本たばこ産業株式会社(JT)、ソニー株式会社にて国内外の経営戦略および事業管理に従事。JTでは営業戦略、ブランド・商品企画、価格戦略を担当し、ソニーではモバイル事業の構造改革を推進。事業成長と収益性改善に取り組む。不動産賃貸領域の構造課題とDXの可能性に着目し、2020年6月に株式会社キマルームへ参画。コーポレート部門を管掌し、経営管理、各種プロジェクト推進、M&AおよびPMIに携わる。2024年7月より現職。

大東建託グループの株式会社キマルームは、賃貸不動産の申込・契約業務を電子化するサービス「キマルーム 電子申込」「キマルーム 電子契約」を展開しています。不動産業界のDXを見据え、グループの実務知見をもとに大東建託パートナーズと共同でリニューアルされた本サービスは、現在23,000拠点に導入されています(※)。目指すのは、業界標準のプラットフォーム。サービスの狙いや特長について、代表取締役社長の藤井志郎さんに話を伺いました。

※「キマルーム 電子申込」「キマルーム 電子契約」を利用している2025年12月時点の利用拠点数

株式会社キマルーム ロゴとブランドコンセプト
株式会社キマルームってどんな会社?

賃貸不動産業界向けにデジタルプラットフォームを提供するIT企業。2010年に株式会社セイルボートとして設立され、23年には業界DXをさらに加速させるため、大東建託パートナーズの100%子会社となりました。24年4月に現社名へ変更しています。「賃貸業界の未来を共に創る Platform for Real Estate」を掲げ、業務効率化にとどまらず、賃貸不動産業界全体の持続的な発展に貢献するべく、現場起点のサービス開発に取り組んでいます。

キマルーム 企業サイト キマルーム サービスサイト

電子化だけでは変わらない。賃貸不動産業界DXの挑戦

株式会社キマルーム 代表取締役社長 藤井 志郎 株式会社キマルーム 代表取締役社長 藤井 志郎(ふじい・しろう)

そもそも、賃貸不動産の申込・契約手続きを電子化するメリットはどこにあるのでしょうか? まずはこの大きな疑問を、藤井社長に聞いてみました。

藤井「電子化の最大のメリットは、申込から契約までの流れがシンプルになることです。内覧後、仲介会社が申込ボタンをクリックして入居者のメールアドレスを入力すれば、申込用URLが入居者宛てに自動送信されます。入居者は必要事項を入力すれば申込が完了し、その情報をもとに契約書類も自動で作成されます」

入居申込画面

藤井「紙書類や電話でのやりとり、同じ情報を何度も書く必要がなくなり、管理会社や仲介会社の書類作成や確認の手間も減ります。さらにチャット機能を活用すれば、電話対応も最小限で済むので、現場はかなり楽になりますね」

仲介会社側の画面 仲介会社側の画面。入居者とも管理会社などの関係者とも同一画面でチャットができる

–––「キマルーム 電子申込」「キマルーム 電子契約」は、こうした電子化のメリットを賃貸不動産の実務に落とし込んだサービスです。どのような課題意識から生まれたのでしょうか。

藤井「不動産賃貸の取引には、オーナーから物件を預かる管理会社と、その空室情報をもとにお客様に案内する仲介会社をはじめ、保証会社や保険会社など、多くのステークホルダーが関わっています。その分、やりとりも多く、業務が複雑になりやすいんです」

「家を借りる」には多くの関係者と事務作業が発生

藤井「業界統一の仕組みがなく、管理会社ごとに異なる書式や手続きが取られているため、仲介会社は物件ごとに業務フローを切り替えなければなりません。サービス開発当時は契約の電子化ツールはまだ普及しておらず、手書きで記入した契約書を郵送でやりとりしていました。記入漏れや不備から差戻しも多く、現場の大きな負担となっていたのです。

そこで、2017年に提供を開始したのが、『キマルーム 電子申込』『キマルーム 電子契約』です。入居申込・契約のフォーマットを集約・電子化することで、郵送やFAXが不要になり、管理会社と仲介会社のやりとりもスムーズに進められるようにしました」

その後、法改正を背景に不動産業界でもデジタル化が進み始めましたが、DXツールが乱立し、管理会社各社が個別にシステムを導入した結果、現場では複数のツールを使い分ける負担が生じていると藤井社長は言います。

藤井「仲介会社では、物件ごとに異なるBBサイト、申込・契約システムを使い分け、10個以上のログイン情報を管理するような状況です。これでは現場の負担が軽くならないばかりか、業界全体のDXも進みません。会社が個別にデジタル化を進めるやり方には限界があり、不動産業界全体で使える共通の仕組みが必要だと考えています」

こうした課題意識のもと、キマルームは大東建託グループに参画。2024年には大東建託パートナーズと共同で電子申込・契約システムの大規模なリニューアルを実施しました。

藤井「グループの生産性向上だけでなく、不動産業界全体で使われるシステムとなることを目指し、生まれ変わったのが現在の『キマルーム 電子申込』『キマルーム 電子契約』です」

賃貸入居までの流れ 賃貸入居までの流れ

大東建託グループの知見をもとに設計。現場起点のDXサービス

大東建託グループの知見をもとに設計。現場起点のDXサービス

「キマルーム 電子申込」「キマルーム 電子契約」の最大の特長は、大東建託グループの知見を取り入れ、賃貸不動産の実務を前提に設計されている点です。

藤井「これは当社だけではなく、システム会社は全社員が不動産実務をやっているわけではないので、どうしても実務にミートする深い造形が得づらい部分があります。今回リニューアルした申込・契約システムは不動産業の実務を実際に行っている方々と共創し、実務上の課題・希望を本音ベースで徹底的に議論しサービスに反映しています。

共同リニューアルでは、キマルームと大東建託グループに加え、グループ外の管理会社・仲介会社の要望も踏まえ、1年以上にわたり議論を重ね、大東建託グループに特化したものではなく、不動産業界全体で使いやすいことを最優先に、機能や導線を見直しました」

「キマルーム 電子申込」「キマルーム 電子契約」ならではのポイント

現場の声を踏まえ、特に重視したのが「使いやすさ」「契約スピード」「法令遵守」「導入しやすい料金体系」の4点です。

ポイント01|初めてでも迷わず使えるUI/UX

マニュアル不要で直感的に操作できるUI/UXを採用。「次に何をすればいいか」を案内するナビゲーションを画面に表示し、該当ボタンも一目で分かる設計です。申込から契約までの全工程と進捗状況も視覚的に把握できます。アコーディオン形式で現在の工程だけを開いて作業でき、完了した工程はグレーアウトされるため、「今どこ?」と迷いません。進捗確認・操作・チャットを一画面に集約し、関係者と同じ画面を見ながらスムーズにやりとりできます。

完了した工程はグレーアウトされる

ポイント02|契約スピードを徹底追求

入居者の署名完了後、借主・連帯保証人・オーナーなど複数の関係者が、順番を待たずに同時に署名できます。また、複数の契約書類をまとめて送信・署名でき、契約の都度、書類ごとに設定や署名を行う必要がありません。

ポイント03|意識しなくても法令を守れる設計

画面の案内に沿って操作するだけで、宅建業法や電子署名法などの関連法令を満たした手順で契約が完了します。重要事項の説明を終えなければ契約の署名に進めないなど、必要なプロセスはシステム側で制御。電子署名法に準拠した電子署名と、第三者機関が発行するタイムスタンプにより、契約の有効性と証明性を確保しています。

ポイント04|書類が何通でも一律料金

書類ごとの課金ではなく、1つの契約(封筒)単位で課金する料金体系を採用しています。重要事項説明書や賃貸借契約書など、契約書類を何通まとめても、1封筒あたり190円。書類が増えても費用が膨らまないため、安心して電子化を進められます。こうした機能を最大限活用できるよう、導入時にはカスタマーサクセスチームが現場に入り、業務整理や運用設計まで伴走しています。

2024年7月の導入以降、大東建託グループでは電子契約の利用が大きく拡大しました。個人契約の電子化率は50%から95%に、法人契約も0%から20%へと向上。郵送作業や書類管理が不要となり、業務負荷は約7割削減されています。

不動産業界をつなぐ共創プラットフォームへ

株式会社キマルーム 代表取締役社長 藤井 志郎②

キマルームの目的は、単なる電子化ツールの提供にとどまりません。

藤井「現在、約23,000店舗がキマルームのIDを利用しています。私たちはこの数を7万店舗規模まで広げ、業界の標準として定着させたいと考えています。キマルームのIDがあれば、大手のハウスメーカーや不動産会社が手がける物件を中心に、空室探しから申込・契約までを一気通貫で完結できる。不動産業界で働く誰もが同じ業務フローで仕事ができる。そんな世界を実現したいんです。

こうした共通基盤が整えば、業務の進め方やシステムが共通化され、異動や転職の際にも業務を一から覚え直す必要がなくなります。その結果、学習コストが下がり、人材の定着にもつながっていくのではないかと思います。また、利用企業が増えるほどシステムの原価は下がり、その分、低価格でサービスを提供できるようになります。当社サービスを通じて不動産会社様側で削減できたコストをサービス改善や空室対策に投資できるようになれば、業界全体の底上げにつながると考えています」

今後のサービス展開について、藤井社長は次のように話します。

藤井「多くの不動産会社にご利用いただくなかで、成果につながるベストプラクティスも見えてきました。今後は、サービスを活用して空室を埋めるまでの時間・手間・コストを最小化し、生産性と収益性の向上を図るためのコンサルティング機能も強化していきます。キマルームの普及とともに広がっている不動産業界のネットワークにも、大きな価値があります。保険会社や保証会社とも連携し、ネットワークに参加する不動産会社が、より良い条件でサービスを利用できる仕組みづくりも進めていく考えです」

最後に、これから不動産業界においてキマルームはどのような存在を目指すのか、藤井社長に聞きました。

藤井「いちベンダーの枠を越え、大東建託グループの一員として、不動産業界のみなさんと共に課題を解決していくパートナーでありたいと考えています。不動産業界に携わる人たちが生き生きと働けてこそ、入居者が安心して暮らせる。そんな未来を共につくるための共創プラットフォームとして、『キマルーム 電子申込』『キマルーム 電子契約』を進化させていきます」

不動産取引DXセミナーも開催

株式会社キマルームは、不動産業界のDXに関する情報発信の一環として、2025年12月22日、報道関係者向けに「不動産取引DXセミナー」を開催しました。当日は、賃貸借契約の電子化をテーマに、法改正の背景や電子契約の普及状況、業務効率化の効果について解説。併せて、大東建託グループにおける導入事例や、繁忙期における電子契約の有効性、今後の業界展望についても紹介しました。

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